初めてできた「障がい者」の友人

 

それは、ひとりの友人との出会いがきっかけでした。

 

約20年前、都内に住んでいた私のアパートの隣にその友人は引っ越してきたのです。

 

脳性まひの30代の男性でした。

 

彼は障がいがあり、両杖を付かなければ歩くことができませんでした。

 

当時、私も引っ越してきたばかりで、あまり知り合いなどいない状況でした。

 

彼と同じ年齢だった私は、職場以外に同年代の友人がいないことから意気投合しました。

 

私にとって、仕事とは関係なく私生活で初めての障がい者の友人ができたのです。

 

彼とは、これまでに逢ったつらいことや楽しかったこと、これからの未来や希望についてよく語り合いました。

 

彼と接していく中で、会話をするだけではなく共に行動する機会も増えていきました。

 

時には一緒に買い物に出かけたり、家の中を整理してあげたりと、自然と生活の手助けをするようになったのです。

 

 

風化することない「私の後悔」

 

そんな中、私の「障がい者」に対する接し方が大きく変わる出来事が起こりました。

 

彼と一緒に渋谷へ出かけた際、電車に乗って移動する予定だったのですが、予定が押してしまい電車に乗り遅れそうになったのです。

 

私は「電車に遅れないようにしないと…!」と電車に乗り遅れないようにすることだけに集中してしまい、彼を置いて一人駅の改札口へ駆けてしまいました。

 

電車に間に合うよう必死に走る私に対し、どんどん距離が離れていく彼に私は苛立ちを覚えました。

 

そして、彼が「障がい者」であることすらも忘れてしまい、

 

「早く走って!遅い!」

 

と彼につらく当たってしまったのです。

 

その直後、私は「はッ」と我に返りました。

 

「そうだった。彼は走れなかった…」と。

 

私の利己的で無配慮な物言いに対し、彼は明るく笑いながら「ごめん、ごめん」と普段と変わらない口調で返答してくれました。

 

彼なりに私を気遣っての言葉だったと思います。

 

しかし、私は医療に携わるものでありながら、障がいを持つ人に対して一瞬でも「その人らしさ」を忘れてしまったことを深く後悔し、申し訳なさと後ろめたさで頭がいっぱいになりました。

 

この後悔は、今でも風化することなく胸の内に残り続けています。

 

T君!元気でやってる?あの時は本当にごめんね…。

 

手が必要な時は連絡ちょうだいね。またね!

 

訪問看護ステーション オレンジができるまで

 

この出来事以来、私の中で「障がい者」に対する考え方、接し方が大きく変わりました。

 

彼との交流を経ていくにつれ「障がい者の生活」に関する考え方や行動が私生活に落とし込まれ、障がい者と接することが「日常」の感覚になったのです。

 

そして、そのような日常を送っているうちに、

 

「多くの障がい者は、現在利用している福祉サービス以上の助けを必要としているのではないか?」

 

と感じることが多くなってきたのです。

 

このような私の想いやNPO法人すまいるの協力もあり、訪問看護ステーション オレンジが誕生する運びとなりました。

 

オレンジでは、障がいによって日常生活が不自由・窮屈で助けを必要としている方や指定難病で困っている方を中心にサービスを提供しております。

 

もしあなた自身、もしくは周囲に助けを必要としている方がいらっしゃるのであればぜひご連絡ください。

 

オレンジは利用者様が一番ご納得いただけるサービスを誠心誠意提供させていただきます。

 

訪問看護ステーション オレンジ
管理者/看護師 岩﨑武美(いわさきたけみ)

 

お気軽にお電話ください TEL:0484877896

※営業時間:9:00~17:00 休日:土日祝日休み

 

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